東京都港区の整形外科・内科・リハビリテーション科、
訪問診療、在宅診療のアットホーム表参道クリニック

アットホーム表参道クリニック

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体重ケア外来(肥満外来・痩せ外来)

体重ケア外来(肥満外来・痩せ外来)

体重ケア外来(肥満外来・痩せ外来)は、肥満の方だけでなく、やせの方、標準体重の方も含めて、その方の体重の悩みを相談できる外来です。肥満の方では、主に内臓脂肪の蓄積により、高血圧、糖尿病など動脈硬化性疾患につながる生活習慣病を発症しやすくなり、関節に負担がかかることで運動器疾患も多くなります。

一方、やせでは、栄養障害を伴いやすく、体力が低下し、疲れやすい、やる気が起きないなどの自覚症状や、免疫機能の低下をきたしやすくなります。また、どの年齢の方でも、骨や筋肉量の減少を伴い、転倒、骨折の危険が高くなります。若い女性では、肥満でもやせでも無月経や月経不順につながることがあります。

 

当院では、医師、管理栄養士、看護師のチーム医療で、肥満解消、個々の方の適正体重の達成のお手伝いをします。栄養状態の評価をしっかりと行い、個々の方の生活や体質に合わせて、個別のプログラムの提案を行います。必要に応じ、漢方薬や内服薬などの薬物療法も行います。医学的専門家のもと、ずっと健康でいるために、体重コントロールを目指しましょう。

BMI(Body Mass Index:体格指数)が35以上となる“高度肥満”の場合や、肥満に伴う糖尿病や骨関節疾患などの健康障害には、保険診療が適用されます。医学的問題がない場合は、原則として自由診療となります。詳細についてはお問い合わせください。

個別化された治療プラン

医師による肥満治療では、年齢、性別、体重、体脂肪率、生活習慣などに基づいて、個別化された治療プランが提案されます。これにより、効果的かつ安全な減量が可能です。

合併症の管理

医師は、肥満に伴う生活習慣病や合併症の早期発見・管理ができます。これにより、健康状態の改善と病気のリスク軽減が期待できます。

医学的サポート

医療ダイエットでは、栄養士や看護師などの専門家がチームで患者をサポートします。食事指導や運動療法、薬物治療など、総合的なアプローチが取られるため、継続的な減量と健康維持が可能です。

肥満とは

肥満は、脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI=体重(kg)/身長(m)2)≧25)のものをいいます。
過剰な脂肪が体内に蓄積され、健康上の問題を引き起こす状態です。主な原因は、カロリー摂取量が消費カロリーよりも多いことによるエネルギー不均衡で、遺伝的要因に、過食、運動不足、ストレスなどの生活習慣、ホルモンバランスの乱れなどが関与します。

肥満は、様々な合併症を引き起こします。糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まり、心臓病や脳血管疾患の発症率も上昇します。また、関節への負担が増し、変形性関節症などの骨・関節疾患にもつながります。さらに、肝臓の脂肪細胞の増加による脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群、一部のがん(乳がん、大腸がんなど)のリスクも上昇します。

肥満の中で、健康障害の合併がある場合や、その発症が予測され、医学的に減量を必要とする病態を「肥満症」と言い、疾患として扱われます。肥満、肥満症の予防・改善には、適切な食事、運動、ストレス管理、適切な睡眠が重要です。

こんな方に診察をお勧めします。

  • 体重が急に増えた、または減った。
  • 運動による息切れや持久力の低下が著しい。日常も疲れやすい。
  • 睡眠時の無呼吸やいびきが気になる。
  • 糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風、脂肪肝などの生活習慣病がある。
  • 健康診断で、メタボリックシンドロームと言われた(男性で腹囲が85cm以上、女性で90cm以上)または減量するよう言われた。
  • 関節痛や筋肉痛で日常生活に影響がある。
  • 肥満関連の皮膚トラブル(皮膚の擦れや蒸れによるかゆみや炎症)に悩んでいる。
  • 自分では、食欲、過食のコントロールが難しい。
  • 食事や生活習慣の改善のサポートをしてほしい。
  • 月経不順や無月経、月経困難症などがあり、体重コントロールをしたい。

医師による肥満の治療メリット

肥満の解消を一般的なダイエットではなく、医師の診断に基づき、医療機関で行うメリットについてご説明いたします。

肥満の診断

肥満の診断は、患者の体重、身長、体脂肪率、腹囲などのデータに基づいて行われます。まず、身長と体重からBMI(体格指数)を計算し、これによって患者の肥満度を評価します。

BMI計算方法と判定

体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算され、成人においては、18.5未満が「低体重(やせ)」、18.5以上25未満が「普通体重」、25以上が「肥満」で、肥満はその度合いによってさらに「肥満1」から「肥満4」に分類されます。25以上が肥満、30以上が高度肥満とされます(日本肥満学会の定めた基準による)。

出典元:「肥満症診療ガイドライン2016より」転載

出典元:「日本肥満学会HP」に掲載されている図を転載しています。
http://www.jasso.or.jp/contents/wod/index.html

肥満の治療について

医療機関で行う肥満の代表的な治療法として「食事療法」「運動療法」「薬物療法」「外科手術」が挙げられますが当院では主に「薬物療法」、および「食事療法」を中心に肥満解消のサポートを行っております。

出典元:「日本肥満学会HP」に掲載されている図を転載しています。
http://www.jasso.or.jp/contents/wod/index.html

食事療法

食事療法は、肥満治療の基本となる方法で、栄養バランスの良い食事を摂取することで、体重を減らし、健康状態を改善する狙いがあります。栄養士や医師の指導のもと、カロリー摂取量を適切にコントロールし、低脂肪・高繊維質の食品を中心に摂取します。また、食事の回数やタイミングも重要で、定期的に食事を摂ることが推奨されます。

薬物療法

肥満治療には、食欲抑制剤や脂肪の吸収を阻害する薬が使用されることがあります。ただし、薬物治療は医師の判断と処方により行われ、食事療法や運動療法と併用されることが一般的です。薬物治療は、副作用があるため、短期間の使用や適切な管理・フォローアップが必要です。

薬物治療のメリット

①効果の迅速性
薬物治療は、食事療法や運動療法に比べて効果が比較的早く現れることがあります。これにより、患者のモチベーションが維持されやすくなります。

②効果の持続性
薬物治療は、適切な管理と継続使用によって、体重減少効果を一定期間維持することができます。

③患者様ごとに適した処方
薬物治療は、患者様の状態や病歴に応じて、薬の種類や用量が調整できるため、個々の患者様に合った治療が可能です。

参考文献

やせている方にも、栄養サポートを中心に、チーム医療で、適正カロリー、適正体重を目指していきます(栄養サポート・オーソモレキュラー外来参照)。身体活動量から推奨される、栄養バランスに達していない方、消化管の働きに問題のある方や、食事準備に問題がある方もおられます。

「食欲がない」「少したくさん食べると体調が悪くなる」
「食べたくても、すぐお腹がいっぱいになり食べられない」

当院では、経口補助食品(O N S)の紹介や処方、消化管機能を助ける、内服薬(漢方薬、胃腸薬)などで、しっかりサポートしていきます。

表に、総死亡率が最も低かったBMIの範囲を示しました。
年齢が上がるほど、BMIの範囲は高くなっています。
肥満、メタボによる健康障害がとても有名ですが、やせすぎも良くありません。

出典元:BMI=日本人の食事摂取基準(2020年版) 「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書

当院では、体重ケア外来以外でも、筋肉量や、脂肪量を測定し、その方の適正体重を考えたアプローチをしています。元気で長生き、生き生きとして生活のために、ぜひ、体重ケアをお忘れなく!